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弥生の晦日

3月も今日で最後。既に桜も満開。お店の近くの公園の桜も一斉に咲いてました。サクラって本当に人を惹き付けるお花だなぁと思います。今月の最初は梅がキレイに咲いたと思っていたのに、最後の主役はサクラだった。

「土壌(畑)を耕す様に」

という合言葉を、月に一度ご来店頂いては、帰る時にこのフレーズを言ってくださるお客様がいます。なかなかの髪質の難易度の高いお客様です。でも、そういうお客様ほど自分の髪の毛に時間や手間がかかる事を知っていらっしゃるので、こちらの提案通りというか、「お任せで」ということになります。カットだけでは、なかなか髪の毛がおさまらないから、他のアクションが必要になります。例えば、それがボリュームを押さえるストレートパーマだったり、流れを出す毛先のパーマだったり、根元のボリュームを出すパーマ等々。そして、やはり一番多いアクションは、白髪を無かった事にするかの様なヘアカラー、白髪染め。いずれにせよ、結局、髪の毛、もしくは頭皮に薬剤というモノをつけ、科学反応をおこす訳なので、多少なりとも髪の毛、頭皮にはダメージがつきものになります。

ダメージを受けた髪の毛を元に戻すというのは、なかなか難しい。トリートメント等を使って、一時の手触りを良くすることはできても、直ぐに元に戻ってしまいます。ならば、そのダメージが最小限で済む様にする為に、髪の毛自体を強くしていく。もっというなら、髪の毛を作り出す頭皮から整えていくという「土壌作り」。これに共感して一緒に頑張ってくださるお客様が増えてきました。ヘアスタイル自体が素敵になる様に、素敵にヘアスタイルをデザインしていきたいと思います。

先日、小説家でキュレーターの原田マハさんのインタビュー記事を読みました。タイトルが

「自分という花畑に、種をまく」

30代、40代に向けてのメッセージだったのですが、原田さんが伝えたいことは「突っ走っている人も、迷っている人も、いったん立ち止まってみること」

自分という花畑に種をまく時期。土を一生懸命耕して、せっせと種をまく。とにかく、耕せ。耕せという時期に、いったん立ち止まってどんな花を咲かせたいか?自分の花畑をデザインしてみる事。そして、忘れないで欲しいのは、花畑の花は「必ず咲く」。芽を出さない花はない。咲かない花があるとしたら、それは種をまいてないってことだ。

いやいや、ずっと前に、確かに自分の花畑に種はまいたけど。。。という不安な人は、心配なく。種がダメなら、“苗”を植えればいい。既に芽吹いている苗をそこから育てれば。ということ。

髪の毛も頭皮も、そして人生も、土壌を耕して、種をまき、手をかければ、必ずいいモノになる。

年齢を意識せず、日々のサロンワークで、お客様に対しての、私の小さな変化や工夫が、皆さんの髪の毛や頭皮の大きな変化につながる様に。そして、皆さん自身の花畑に種(苗)をまき、手をかけることで広がる景色や世界が変わる事を私のひそかな楽しみに。

今月も本当にありがとうございました。

明日から新年度。気持ちをまた新たに頑張ります。