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今のシーズンではなくてもお伝えしたい事

先日、パーマを施術させて頂いたお客様から、お問い合わせのメールが届きました。

思うように、ヘアスタイルが作れない。スタイリングできない。というものでしたが

“クレーム”ではなく“報告”のメールだということでした。

実は、このお客様のパーマに、私はいつも苦戦しています。

特に難しい髪質でもなく、難しいヘアスタイルを要望されるわけでもなく、

私に分かりやすいように、いつも、なりたいイメージの写真を見せてくださる。

なのに、私がイメージしたモノをうまく形(カール)にできないでいます。

前回のパーマがうまくいかなかったので、

次は、こうしよう。ああしよう。と思って取り組むも

私の得意な、”考えすぎて空回り”状態。一度このゾーンに入ったら、なかなか抜け出せない。。。

過去、一度だけ、

このお客様に4回転ループ級の、いいパーマスタイルを作ることができた時も、

メールをくださりました。

こんなふうに、いつも、言葉で”伝えて”くださります。

このお客様がメールで

「ヘアスタイルは、(美容師とお客様とで)共同で作る作品」

だと、おっしゃってくださいました。

私がいろいろ考えてパーマを施術していることを、このお客様はとても理解してくださっています。

だからこそ、私のイメージしたモノに、寄り添いたいのに、

うまくスタイリングできない事が、もどかしいと。

私にとって、お客様がうまくスタイリングできないパーマは、

「失敗作」なんです。

だけど、このお客様は

「ヘアスタイルは、お客様と引継ぎを要すると思う」

と、おっしゃってくださり

お家でのパーマのスタイリングの仕方とか、このスタイリング剤が、このヘアスタイルには必要です。とか、

私の手から離れてからの事を、提案して“伝えて”ほしいと。

そうすることで、ただの「失敗作」で終わらないのではないか。

という内容のこのお客様からのメールに、居ても立っても居られなくなり、

後日、お客様に直接会いにいきました。

会いに行く電車の中で、本当に偶然、目にしたネットの記事

「分かり合えないからこそ、

ちゃんと言葉を選ばないといけないし、

言葉を尽くさないといけないし、

会話することを諦めてはいけない。

分かりあった瞬間は、本当に嬉しい」

私がこの文章に出会う前から

私に対して

言葉を選び、会話を諦めないでいてくださったお客様に感謝しています。

本当に嬉しかった。いい美容師になりたい。