うまくいかない日の午後の話
何年、このお仕事を続けていても、
サロンワークで何をやっても、うまくいかない日があります。
一日の流れにうまく乗れない日というか。なんだか、ソワソワする日というか。
とにかく、自分のお仕事における、リズム感みたいなものが乱れると、
その日は失敗も続くし、自分を立て直せずにその日のサロンワークが終わることもあります。
先日のその日も、朝からなんだか変で、
午前中のお客様のヘアカラーを、いつもより”少しだけ”ピンクの色味を濃く出そうと思いきや、
”むっちゃ”ピンクが出てしまい、やり直す。
襟足の長いお客様で、かつ、髪の毛の長さが短い方の、
襟足付近のカールのアイロンは、普段から気を付けているのに、
「あつっっ!」
「わぁ~!すいません。。。」
そんな午前中を終えて、さあ、午後からは気持ちを持ち直さないと!
と自分で自分を奮い立たせていたら、まさかの次のお客様がキャンセル。
午前中のお客様が帰った後の、ハサミやらタオルやら、
何も片付いていないフロアを、ものすごく客観的にフロアを眺めている自分がいました。
ぽっかり空いた2時間。
思いついた所に向かうことにした。
向かった先は、ちょうどお客様にお出ししているお茶をきらせていたのを名目に、
いつもお世話になっている、お店へ。
電車に乗って梅田に出ると、人がたくさんいて、
たくさんの人に紛れている方が、今日はなんだか落ち着くな。
と思いながら目的地にむかって、歩く。
いつも、とても静かなお店の店内で、
真ん中にある大きな机にむかってお仕事をされていた店主が
パソコンの画面越しに、私がお店を覗いているのを発見してくださって、
笑いながら
「見たらあかんもん、見えた感じした」
お仕事とは、全く関係ないことを、
少しおしゃべりを交わして、お店に帰る。
慰めてほしいわけでもなく、話を聞いてほしかったわけでもなく、
なんてことない会話が、心地いい。
聖地に入れたような、安心感。
夕方のお客様には、自分をリセットしてお迎えできた。
2時間の脱走劇。たまには、許してください(笑)