責任と信用
そういえば、いつも”梅雨明け”は、お客様との会話の中で知る私です。
大雨と雷がすごかった夜が明けた次の日、
朝の通勤道のなにわ筋も
梅雨のジメジメした湿気が無くなり、風が気持ちいい!
日中に気温が上がらなければ、文句なしで好きな季節です。
一年に一度、お店にお電話を下さり、
Mueで使っているシャンプーを一年分ご注文いただけるお客様がいます。
今年で三度目の発送をさせて頂きました。
このお客様とは、一年に一度、
このご注文のお電話で、少しだけお互いの近状報告をし、
送り先の住所を確認する。そんな会話のみです。
最初の出会い、三年前。この時もお電話でした。
「今、私が使っているシャンプーを取り扱っていると聞いて、お電話しました。」
余談ですが、
このお客様とMueで使っているシャンプー(nona ヘアソープ)との出会いは
ある日、会社の会議に出席するために東京に行った時に
頭痛がひどく、その会議に出る前に近くの美容室に飛び込みで
シャンプーをしてもらいに行ったそうです。
そこで施術してもらったシャンプー。
香りも良くて、洗いあがりも気持ちよくて、頭痛も和らいだ。
(間違いなく、ここの美容師さんのシャンプーが上手だったと思います)
あまりの気持ちよさに感動し、その美容室にお願いして大量のシャンプーを購入し、
大阪に送ってもらったそうです。
その大量のシャンプーが底を尽きたので、
再び東京のサロンにお願いしようとしたところ、
この美容室が無くなっていた。
なので、メーカーに問い合わせたところ、いくつか紹介された美容室の中から
会社からのアクセスが良い、Mueを選んでくださったのでした。
三年前、Mueでシャンプーを購入する前に、
このお客様が一度だけ、お店にシャンプーブローでご来店くださりました。
この時、私の施術するシャンプーで、
このnonaヘアソープの印象が悪くならない様に。。。
東京の美容師さんからバトンを引き継いだから、
その美容師さんレベルの気持ちいいシャンプーができるように。。。
せっかく紹介してくださったメーカーさんの顔に泥を塗るような事が無いように。。。
責任をいろいろ勝手に感じながらシャンプーしたことを
覚えています。
そして、その時から一年に一度、シャンプーをご注文頂き、ずっと使い続けてくださっています。
私はご注文いただいたら、できるだけ早くお届けできるように手配しますし、
このお客様も商品が届いたら、すぐにご入金頂いています。
このなんとも言えない、阿吽の呼吸の様なやり取りは
あの日以来お会いしてないけど、
見えないところでお互いの”責任感”が作り出した
”信用”なんだと。
私が今年に入ってハマっている作家さん”青山美智子”さんの
ある小説の中で出てくるのですが、
若いカップルが、二人で何か新しい事業を興そうとしているときの会話です。
彼女 「ねえ、世界は何で回ってると思う?」
彼氏 「えっ…。えっと、愛、とか」
彼女 「えー!」
と叫んで目を丸くする。
(中略)
彼女 「私はね、信用だと思ってる」
彼氏 「信用」
彼女 「そうよ。銀行からお金を借りるのも、
仕事を依頼するのも受け取るのも、
友達との約束も、レストランでご飯を食べるのも、
双方の信用で成り立ってるのよ」
きっと、世界は、信用で回ってる。
私もそう信じています。