NEWS
お知らせ

  1. TOP
  2. 店長日記
  3. 今年もありがとうございました。

今年もありがとうございました。

12月。冬至を過ぎたころ、

お店のシンボルツリーのエバーフレッシュの花が咲きました。

 

「この子(木)しんどそう」

エバーフレッシュをよくご存じのお客様から、そう言われ続けていて

枝ぶりや、葉がたくさん茂る姿が私は素敵だと思っていたので

なかなか決断できなかったのですが

 

先ほどのお客様がご来店下さる日を待ち、エバーフレッシュを剪定していただくと

見事に新芽が沸き立ち、

本来は熱帯地域の植物に、冬の開花を見ることができました。

 

その開花に肩を押されるように、

本当に心苦しいのですが、価格の改定、値上げすることを決めました。

 

「三方よし」

という近江商人の経営哲学を知ってから、

自分の中でも

”売り手よし、買い手よし、世間よし”のバランスを持ちたいと思っています。

世間とまでは言いませんが、

お客様、自分、取引先のディーラー(メーカーも)の三方が満足する

三角形のバランスが良い経営を目指しています。

物価の高騰はこのバランスを徐々に崩す一つの要因にはなってきました。

 

このバランスを取り戻すためにすべきこと = ”客単価をあげる”

と、簡単に答えを出すのが嫌で、

「時代だから」とか「誰かが言ったから」とか「みんなやってる」

とかも、私の中では違う。

 

サロンワークの中で自分の労働に対する対価を考える時

虚しくなる時は、ある。

だけど、そういう気持ちは自分の”おごり”ではないのか、

そもそも美容師のお仕事はそんなもんだとも思う。

そして、客単価をあげるという答えを出すことができなかった

一番の理由は、

今のお店の売り上げと動員への執着。

 

恥ずかしながら、この一年間はずっとこんなことを考えていました。

そんな堂々巡りの思考の毎日を、クールダウンさせてくれたものは

 

 

人間学を学ぶ『致知』という月刊誌を購読している友人から教えてもらった

”生き方のヒント”という特集の記事です。

 

川島英子さんという

日本の饅頭の元祖として創業から675年の歴史を紡ぐ塩瀬総本家の第34代当主を務め、

今年で満100歳を迎える女性のインタビュー。以下の川島さんの言葉に

エバーフレッシュの枝を切ったように、自分の執着を手放そうと思えたのです。

手放してみて初めて体感できた、大切な事は

信頼関係なんだと。

 

「人生で一番大事だと思うのは、

こだわらない、握らないことですね。

握らないっていうのは欲をかかないこと。

握ろうとすると逃げるの。だから、握らない。

追いかけない。放すことです。

こだわりすぎると運は開けません」

この年末、忙しい中にも私のモチベーションを上げてくれたのが

全国高等学校バスケットボール選手権大会・ウインターカップ!

ハラハラ、ドキドキのゲームに、毎日元気をもらえました。

 

今年、女子の優勝校の京都精華学園。京都精華学園は、このウインターカップ3連覇。

このチームを率いて48年間という山本監督の記事を読んで、改めて肝に銘じたいこと。

(ちなみに余談ですが、この山本監督は

京都精華学園の校長であり、理事長であり、バスケットボール部の顧問であり、

バスケットボール部を強くするために中高一貫にして、6年間かけて生徒を育てるために寮も作り、

海外からの留学生も含めて他県からの中学生を預かる様に。

その寮まで、練習の後は自ら車を運転して寮まで帰り、

寮母は山本監督の奥様。寮の食事を作り、帰りを待つ)

 

”技術的、戦略的に失敗することはありますが

真面目に素直に謙虚にひたむきに、

周りの人を大切にしながらバスケットをすることに

失敗はありません”

 

 

明日で、2024年が終わります。

今年も一年間、本当にありがとうございました。

素敵なお客様、ディーラー、メーカーの方々に支えられ

感謝の気持ちで今年も終えることができて、幸せです。

また来年も、よろしくお願いいたします。

 

<おまけ>

1年に終わりがあるのは、新しい時間を始めるため。

心の中で砂時計をひっくり返せば、勢いよく砂が走り出す。

颯爽とピカピカの新年をお迎えください!

 

加藤登紀子のひらり一言(2024/12/29)