自信が欲しいとき
Mueのお店の窓から、お向かえの美容室がよく見えます。若いスタッフが毎日忙しくしている、活気のあるお店です。
その中で、男の子が最近一人で営業後残って、もしくは、朝来てレッスンしています。少し前はパーマを。おそらくパーマは何かしらの合格ラインに達したのか、最近は、いよいよカットのレッスンを始めました。あんまり見たらダメだけど、パソコンを見てるふりして、向こう側でレッスンしている姿を見ながら、私も頑張ろうと刺激を受けてます。
よく先輩には「練習した事しか、お客様にはできません。練習した事以上の力がお客様の前で出る事は先ず無い。」と言われてました。
確かに。練習もろくにしないで自分の実力以上の力をお客様に発揮した経験は一度も無いです。(これは、私だからかも知れないですが)
あの先輩からのお言葉があったせいか、逆に、練習無しで技術に入るのが、怖かったです。このなんとも言えない恐怖?みたいな自信の無い自分を覆す為に、レッスンしてました。上手くなりたいというより、自信を持ってお客様に入りたかったと思います。ビビっている自分を悟られたくないと思ってました。
不思議な事に、できない技術は、たくさん練習していると必ず、ある日、フッとできる日がきます。なぜ、できる様になるのか?不思議です。でも本当に、ある日フッとできる様になります。きっとこれは私だけでは無くて、練習している美容師なら、誰もが経験していることだと思います。練習量が、何かを追い越すまでやり続けるしかないと知ってしまうと、練習し続けるしか無かったです。そして、練習量は、やっぱり裏切りません。できる、できないは別にして、“自信”をくれると思います。
今は、昔ほどレッスンする事は無くなりましたが、何かの時には、自信を持ちたいが為にレッスンします。Youtubeなんていう便利なモノを使って、いつでもどこでも知りたい技術を見れる時代になりました。見て終わらない様に、ちゃんとウィッグを使って自分の手を動かします。
「美容師の“手”になりなさい」
これも先輩美容師からの心に残っている名言の1つです。目で見たモノを再現して作り出すのは“手”ですから。