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竜馬と忠雄と大阪万博

大阪という街を南北にのびる、メインストリート御堂筋と、

その御堂筋が栄える前の、大阪のメインストリート堺筋の間に通る

”三休橋筋”

このストリートが私の休日の導線に欠かせなくなりました。

この三休橋筋を淀屋橋から本町に向かって南下していくと偶然ですが、

お世話になっているアロマのスクール。ヨガ。フットケア。

全てが完結します。

 

その三休橋筋のバナーが、おそらく去年の終わり(?今年の初めかも)から

今月開催された大阪万博に変わりました。

”船場の言葉”とその英訳語がなかなか面白いです。

今年、年頭に一年かけて読んでいこうと決めた『竜馬がゆく』

 

「まるで、竜馬と一緒に、旅をしているみたいでしょ」

読書家の友人の言葉通り、

土佐から江戸へ、江戸から土佐へ。

読み進めていくと竜馬と共に歩き、船に乗り、訪れた街を感じることができます。

東海道五十三次に出てくる宿場町に泊ったり

土佐からの移動には欠かせない大阪、そして朝廷のある京都は、

身近な名前も多く出て来て面白い。

竜馬が大阪を訪れた時、

夜の街に出た時のことを書いている場面で、大坂の事を

「面白いのう」と竜馬は言います。

街のあちこちで浄瑠璃や、物真似、講釈などを

演じて人を集めている大道芸人の多いことに感心し、

 

”江戸にも寄席はあるのだが、大坂ではこういう安直な露天寄席が多い。

そういうものを丁稚や職人だけでなく、お店の旦那までが聞いているのである。

暮らしの楽しみ方を知っているというか、

とにかく、江戸や諸国の城下町にはない特殊な町だった。”

 

「さすが、江戸とは違い、商いの都だな」と。

大阪万博が始まってから

大阪を拠点にしている世界的な建築家・安藤忠雄さんのインタビュー記事を

新聞で読みました。

記事の抜粋になりますが

”ベネッセホールディングスの事業家福武總一郎さんは

『経済は文化のしもべ』とよく言われますが、

お金だけでは人は幸せになれない。

江戸時代の日本は世界でも指折りの文化力の国だった。

一か月お金をためて文楽や歌舞伎を見に行くとかね。

私達は何を糧に生きていくのか。

変化の激しい時代だからこそ、一度立ち止まってしっかりと

考えるべきだ。”

他にいろいろ書きたい事がある安藤忠雄さんのインタビューですが

島国日本に住む人間の一番の弱みは、国際感覚の欠如と指摘し

以下の様にもおっしゃっています。

 

”島国で平和な分、緊張感がないためか、経済力も国際競争力も落ちている

国の現状を、今一つ真摯に受け止めていない気がする。

耳にしても仕方がないとあきらめ、流されるまま、

変化を恐れて戦おうとしない。

戦後日本を立て直した先人たちがもっていた、

日本人としての誇りを失ってしまった”

今月、読み終えた『竜馬がゆく』の3巻のなかで

 

竜馬は、勝海舟に出会う事により世界へ目を向け出します。

アメリカや、欧州の国々の動きを知れば知るほど

このままではだめだと思いつつも、「開国」とは口に出せない時代の中で

”その時”が来るまで着々と準備している竜馬が

ある日、勝海舟の計らいで幕府の軍艦に乗ることができます。

 

(これがおれの船であったらなあ)と思う場面では

船を持ち軍艦を持ち、艦隊を組み、

そしてその偉力を背景に、幕府を倒して日本に統一国家をつくりあげるのだ。

という独創的な倒幕方式を持っていました。

「事を成すために、世の既成概念を破り、人の真似をしちゃいかん」とも

竜馬は言います。

 

どの時代にも、既成概念、常識から外れたことを言い、反感を買いながらも

事を成し遂げる人がいて、

竜馬が”面白い”と思ってくれた大阪での万博は、

そういう人たちが創り上げていった世界イベントだと感じています。

竜馬と旅をしながら、今年は万博にも行って

世界を感じ、未来への視野を広げたい。

 

って、かっこいいこと言うてんと、はよ行く日を予約しよ!

このままでは、行く行く詐欺になる!!