ピカソのいたずら
タレントの石田純一さんが、おっしゃっていたそうです。
「教養とは、人を許すためにある。
知性とは、人を和ませるためにある」と。
最近知ったこの言葉が、妙に私の頭から離れなくて、
ずっと残っていたのですが、
先日『& More』メイクイベントの打ち合わせで、
鵜飼先生と約3時間、いろいろなお話を伺いながら
この方にお会いする前に、出会っておいて良かった言葉だと思いました。
イベント当日の予約の確認、施術時間、導線、料金などの内容よりも、
鵜飼先生のメイクに対する向き合い方、旦那様のお話などなど、
人生って、本当に何があるかわからない面白さ。
自分から向かっていく波と言うよりも、向こうから勝手にやってきた波に
うまく乗って、真剣に生きてきたお話。
私の周りにいる、素敵な大人たちは、
人生の経験値を上げるたびに
感情に流されない”理性”と、そこにプラスされる
”教養”と”知性”が
その人の魅力だと思う。
そして、美容というお仕事をする私達には
目の前のお客様を理解し、喜んで頂くためにも、
このふたつは、とても必要なことだと、再度認識させられました。
この日、鵜飼先生が持参したノート。
おそらく長い間ずっと、お仕事の打ち合わせには、
このノートを持ち歩いていらっしゃると思います。
分厚くて、いろんなものが挟まれてあるノートの
新しいページを開いて、イベント当日のあれこれを書いていく。
最後、そのノートを閉じた時、
表紙にしている、個性的な絵に目がいった。
「鵜飼先生が書いたのですか?」
「あ、これ、ピカソのデッサンなの。
このデッサンに、パリに住んでいるおじさんが
勝手に落書きをしたやつを、送ってきてくれたの。
あしながおじさんみたいな、良くしてくれるおじさんがいるのよ~」
一瞬、自分とは次元が違いすぎて、
言葉だけが、耳をすーっと通り過ぎていきました。
(鵜飼先生のおじさまは、
パリ在住のあるファッションブランドのデザイナーです)
ピカソのデッサンに、
このおじさまのぶっ飛びセンス満載の落書きが
施されてありました。
(残念ですが、その写真を載せるのはNGという事です)
余談ですが、今年の年明けに東京に遊びに行った時に
箱根の「彫刻の森美術館」に連れて行ってもらいました。
そこにピカソ館があって、ピカソのいろんな作品を見てきたのですが、
恥ずかしながら私にとって、ピカソをちゃんと見たのはこの時が初めて。。。
打ち合わせを終えた鵜飼先生は、Mueを出た後、
たくさんお話してくださったのもあり、お腹がすいたそうで、
西大橋駅までにあるカレー屋さんに入りました。
そして、そのお店のトイレに入ると
「さっき、文野さんと言ってた
”私のノートのピカソのデッサンと同じ絵”が飾ってあって
びっくりした!」
(↑もちろん、そのカレー屋さんに行って撮ってきました(笑))
この日、鵜飼先生は生まれて初めて西大橋にいらっしゃった。
そして、フラッと入ったカレー屋さんのトイレの壁に、
鵜飼先生のノートと同じ絵。
このお店に入らなければ、トイレに行かなければ、
見ることは無かったピカソの絵。
そんな偶然、ある?いや、実際にあった。
ピカソが呼んだ?引き寄せた?
そんなことはないにしても、
こういうミラクルも、鵜飼先生だからなんだろうな。
良い波が来てる。
きっと、ピカソも私たちを見てる。知らんけど。。。