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端午の節句と母の日と

GW最終日。そして今日は母の日。今年も、去年と同様にGWは緊急事態宣言の元、不要不急の外出を控えた過ごし方でした。先日、端午の節句に合わせて、素敵な折り紙ARTの兜飾りをくださったS様からのお手紙に書いてました。端午の節句は国民の祝日に関する法律で『子供の人格を重んじ子供の幸福をはかるとともに母に感謝する日』と定めているようです。

そんな5月5日、子供の日の「母を感謝する日」の朝一番のお客様は、偶然にも私の母でした。「(髪の毛の色)少しずつ明るくしていってや~」という母。この日は何色になるか全くわからないヘナのモデルである。

“母親”という人は、家族という囲いの中にいる時と、その囲いの中から出てた時は、全く違う人になるような気がします。家族という囲いの外では、普通にとてもいい人。しかし、家族の中の“お母さん”になった途端に、予測不可能な人になるような気がします。特に大阪のお母さん達は、無形文化遺産ともいうべきか“大阪のおばちゃん”要素がミックスされるので、時にとってもややこしい。このコロナ禍において、あの吉村大阪府知事なんて、大阪のおばちゃんにかかれば、近所の小さい時から知ってる男の子位の距離感で話かけられてるのではないかと思います。ひょっとしたら、菅内閣総理大臣も、同窓会でたまに会う、東京にいる出世した友達位かも(こんなふうに書ける私が、充分、大阪のおばちゃんです)

先日も、営業中に私の携帯が鳴りました。普段は、日中は個人的にかかってくる電話はほとんどないし、音を消している携帯なのに、その日に限ってマナーモードになってなかったのですが、画面を見れば、母親から。。。何も見なかったことにして、仕事を再開。ひと段落してから電話をかけなおしました。

「電話、取れなくてごめんね。何かあったの?」

「いや、あんたのとこの一階のお店が、人間国宝さんに出てたから。。。」だそうだ。テレビにうつったMueのビルの映像を見て興奮して電話してきたようで、あの時、電話をとらなかった自分の英断を、誰かに褒めてもらいたくなる。

以前も「手が空いたら、電話ください」というLINEのメッセージが母から。

「何かあったの?」

「まさえちゃんのヤツが消えてしまって!」

何や?“まさえちゃんのヤツ”って。どうやら、スマホを使って、私のこの店長日記をコッソリ見ていたようで、何かの拍子に消えたようだった。何がどうなって、そうなったか?そもそも、どうやってこれを見れるようになったのか?不思議がいっぱい。「今度、ちゃんとしてあげる」と言って、もうすぐ1年は経つのではないかと思うけど、何も困っていない様なので、そのままに。

そんな母が、最近、「まさえちゃんは、これくらいは知ってると思うけど。。。。」と言って恥ずかしそうに出すメモがあります。母が自分が新聞や本、テレビやラジオなど、そこで見聞きした素敵な文章を書き留めて、見せてくれます。私の手が空かないときは、「ちょっと、読んでみて」と言うと、その場で自分で書いてきたメモを見て読む母。その姿は、恥ずかしくもあり、愛おしくもあります。

誕生日や記念日に、ブランド物のお財布が出てくる様なお家ではなかった私たち。何よりも誰よりも、母が一番、慎ましく生きてきた。だからこそ、母は、お金では買えない豊かさを、かき集めてきたように思います。今の日本の70代女子の平均よりは、だいぶ、ふくよかになっている、あの母のお腹の中から出てきたことだけは、間違いない私。感謝しています。

予定通り、失敗に終わったヘナのモデル。早速、2週間後にもう一度来てもらう事に。今度はじっくり時間を取りたいので、夜に来てもらう。人間国宝さんのお店で、お好み焼きと焼きそばをテイクアウトして待っていようかな。

あっ。お母さん!これ読んでないよね?