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ロマンチックというのは

日めくりカレンダーの様に毎日、その日の分、読む。

田辺聖子先生の『上機嫌な言葉 366日』

今月8月のお題は”ロマンチック”

”ロマンチックというのは

人生が一瞬、あけぼの色に、仄明るんでくることです。

それによって気を取り直せるかもしれないこと。”

 

今月、田辺聖子先生が思う”ロマンチック”なあれこれが

毎日少しの言葉ですが、書かれてあります。

ロマンチックな人、周りにいませんか?

 

昨日のお休みの日に、コロナでなかなか会いに行けなかった友達のお家へ。

この友達とは、実に4年ぶり。

仕事中の事故に遭い、以来、車いすの生活。

そういう彼女にとって、コロナ禍の

”STAY HOME”

”ソーシャル ディスタンス”は、

何らいつもと変わらない日常だったと。

 

彼女の家に向かう途中、いつも気になっていた

”←法隆寺 0.8㎞”

という看板。

0.8㎞は、近いのか?遠いのか?

気になりながらも、なかなか足が向かなかった法隆寺。

「ここから、法隆寺って、近いの?」

って帰り際に思い付きで聞いてみたら、

彼女が笑いながら

「歩いて10分あれば、充分。

大宝蔵院の百済観音像や、夢違観音はぜひ見て帰って。

たまには、時間に追われないで、そういうところに行くのは大事だよ」

と言うわけで、もちろん行ってきました(笑)

(↑写真は、法隆寺の玄関にあたる”南大門”

ここに、たどり着くまでの松の木が並ぶ参道は、既にお香の香りがして

嬉しくなりました)

 

「大宝蔵院の”夢違観音”に手を合わせると、悪夢が吉夢に変わるらしいよ。

他にも、国宝の文化財がたくさん。見る価値、絶対あり」

 

彼女が車いすの生活になってから、

いろいろな宗教の方々がお家に来て、いろいろな話をしてくれたけど、

そのたびに、彼女は

「神様なんて、いません!!!」

といって数々の宗派を撃沈させてきたとのこと。

それだけに、彼女の口から

”観音様に手を合わせる”と聞いたとき、

今月の田辺聖子先生の言葉を、薄っすら思い出したのです。

彼女の中に、そんな風に何かに手を合わせる時間があって、

それによって、気を取り直せているのかもしれない。

実は、ロマンチックなんだな。

少し前の事です。

長年の立ち仕事だけに、足のトラブルが多い私が

毎月、お世話になっているフットケアの先生。

帰り道のお月様が綺麗だったという話をしていた時に

 

「いっつも、お月様にお願い事してるんで」

と言う、フットケアの先生。

私の中で、この先生ほど目に見えて成功している人は、いない。

と思っています。

生まれも、お育ちも、そして、今のお仕事、プライベート、文句なし。

そんな人でも、いわゆる、”祈る”的なことをするんだ。。。

 

 

 

「心の中に、自分だけの神様をもつ大切さ」

というコラムを読んだことがあります。

このコラムを書いたのは、

しいたけ占いのしいたけ.さんです。

このコラムの中で、

しいたけ.さん自身も(誰も周りにいないことを確認して)

月に向かって一礼して、ここ最近で色々と大変だったことや

少し嬉しかったことなどを心の中に思い浮かべながら、

「色々とありがとうございます」と、空に向かってお礼を言うそうです。

 

心の中でもいいし、自分自身のちょっと外側の、目に見えないところに

「自分だけの神様」を持つ。

そして、”その自分だけの神様への報告”みたいなものがあると、

けっこう救われたりする。と。

 

静かに、話を聞いてもらう。

静かに、報告をする。

静かに、自分の今の決意を伝えてみる。

 

応答を求めるのではなくて、

一方通行でも良くて、静かなやり取りの時間を持つ。

それが、自分の「軸」になる。と。

 

きっと、フットケアの先生は、

こういうことがきちんとできている人なんだと気付く。

 

ロマンチックって大事かも。。。

何かに報告したり、何かに手を合わせるという、

何とも言えない、健気な姿勢は、

きっとその時、仄かに明るいものを導いてくれる。

今日の夜から明日にかけて、満月らしい。

綺麗に見えるかな。

ロマンチックな夜にしよう。